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音楽

2009年9月17日 (木)

のあのわ

チェロのレッスンのあとだったからかもしれない。

そいつらのPVは、CDがまさに売るほどあふれている
タワレコの中で、ひときわ私の目を引いた。

そのPVがこれ。

曲名のとおり、「ループ、ループ」している
カメラが、彼らをぐるぐると映し出して、何周かした
その時に画面に現れたのは、なんと、チェロ

そして、そのチェロを弾いているのは、最近の
マイラバのakkoとちょっと雰囲気の似た感じの
女の子。

まさか、チェロ弾き語りとか言っちゃうわけ?

ギター弾きながら、とか、ピアノ弾きながら、は
よくあるんだが、チェロ弾き語り?

さだまさしだって、さすがにバイオリン弾くのは、
間奏の間だけではなかったか。

そんなぁ、まっさかぁ。
と思っていたのもつかの間。

それはPVが始まって3分半もする頃。
そのボーカルはおもむろにチェロの立てかけてある
椅子に座り、歌いながらチェロを奏で始める。

やっぱり弾き語り!

と思った瞬間、私はそこにあるアルバムを
1枚手にとって、急いでレジに向かった。

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のあのわ

確か、RIZING SUNにもその名前はあった
気がするが、その時はこんなやつらだなんて、
全然知らなかった。

タイムテーブルを見ると、PianojaCが終わった直後に
ClystalPalaceでやっていたってことなので、Bohemianとの
距離の関係から、お目にかかるのは到底不可能だった、
ってことなので、仕方ないけどもったいなかった。

だって、アルバムを聞いた印象としては、
チェロ弾き語りは確かに珍しいし興味あるんだけど、
それ以上に、バンドとしてまじ素晴らしいのである。

上の、「ループ、ループ」は、いかにも女子の心を
くすぐる、Charaを彷彿とさせるポップなロックであるが、
そんなキュンキュンソングを歌っていたと思ったら、
急に全然違うテイストの歌が始まるのだ。

どことなくミュージカルっぽいこの壮大な、
アルバムの名前通りの「Spectacle」
じわじわソングまで。

全体的に、ポップなんだけどちょっとだけ
クラシカルな感じがするのは、おそらく
チェロのせいなんだろう。

すげぇなぁ、yukko(ボーカル&チェロの女の子)
小さい頃からチェロやってたのかなぁ。
声もCharaと川本真琴を足して2で割ったみたいな
かわいらしい声なのに、その上チェロまで弾けるだなんて。

と、感心しながら、オフィシャルサイトをのぞいた
私は、驚愕してしまった。

2005年、ネットでメンバー募集を介してKey.荒山リクが加入。
それと同時に、バンドに新たなエッセンスを入れたい!
と思っていたVo.Yukkoがなんとしてでも
手に入れたかった楽器"チェロ"を購入し

バン ドに導入
(とにかく大きな楽器を持ちたかったらしい)

え?
小さい頃からやってたんじゃなかったの?
オーケストラ部出身とかじゃないの?

大きな楽器を持ちたかったって、
そんだけでチェロ買ったってどゆこと?

・・・しかも、たったの4年?
チェロ始めてたったの4年で弾き語りとか
やっちゃってるわけ?

確かに、そう思ってライブ映像とか見ると、
なぜかチェロにはギターのフレットみたいな
ものがついており、最初は、立ったり踊ったり、
不安定な格好でチェロを弾いたりするからかと
思ったのだが、おそらくそれは、初心者が鉛筆で
正しい指の位置に線を引くのと同じような行為で
あるのではないだろうか。

「チェロを弾く時は、駒と平行に」と先生は口を
酸っぱくして言っているけども、yukkoのチェロは、
立って弾いているからかもしれないけど、必ずしも
まっすぐ弾けているとも言えないかもしれない。

それでも。

それでもそれを数段上回るだけの味がある、と
思うし、なんとも情熱のこもったチェロは、見てるだけで
とても楽しい。

先生みたいに、あんな恰好よくリベルタンゴ弾けるように
なれば一番いいけども、せめてあんなにのびのびと、
チェロが弾けるようになったらいいのになぁ、と思いながら、
その名の通り、yukkoの歌声を「ループ、ループ」して
しまった、秋のはじめのことであった。

2009年9月 6日 (日)

あれから2ヶ月。

土曜のお昼といえば。

2か月前までの定番といえば、さぼてんの
重ねかつ弁当
、であった。

880円、と値段は若干高めではあるものの、
なんとも柔らかい重ねかつが非常にジューシーで、
つらい1週間が終わった後の
「自分へのご褒美弁当」としては、
完璧の白物であったのだ。

・・・なんて、そんな、いかにもやさぐれアラサー的
お昼を送っていたのも、今となっては昔の話。

今の私はといえば。

さすがに金曜の夜はドラクエで夜更かししてしまうとしても、
土曜の午前中に英会話教室の宿題を片付けて、
お昼頃にいそいそと英会話教室に出かけ、おばちゃん
先生と40分ほど英会話を楽しんで、そのあと軽く
お昼を食べ、そして最終目的地へ向かうのだ。

そう。チェロ教室へ。

レッスン開始の30分前には教室に入り、受付の
お兄ちゃんに、「早く入りすぎ」と怒られないように
こそこそと練習室に入って、早く来た人にしか
与えられない権利であるところの、アコースティックの
チェロをゲットして、誰もいない教室で、一人音出しを
始める。

この時間が、2か月前までのさぼてんの代わりに
なっているのだと思う。

誰もいない教室で、ひとりで開放弦を何度もロングトーン
していると、1週間の嫌なことは、きれいすっきり
消えてしまう。

吹奏楽と違って、弦楽器はロングトーンでは疲れないので、
気が済むまで無心で続けられるのがよい。

まぁそんな時間も長くて10分程度のものであって、
人が集まってきて各自音出しをはじめ、先生が
入ってきてレッスンを始め、その練習が指使いの
練習になったころには、うまく抑えられずに不安定な
音が鳴り、隣の人とはチューニングが合わず、
それが気になり始めると意識が散漫になって
弓を持つ右手に変な力が入り始めて、そうすると
さらにギーギーギーギー変な音が鳴ってくる。

2ヶ月って言っても、7月は1回バスケ合宿で
サボってしまったし、8月は夏休み等で2回しか
レッスンがなかったので、まだ今日で、たったの
5回目なので、へたくそなのはドンマイ、である。
(へたくそなのに大胆にもベートーベンに手を出して
いるのはさすがに失礼だとは思うが)

とにもかくにも、楽器の実力はさておいて、チェロを
始めたことによって、やさぐれ週末ランチ、という
何かをあきらめたような状態からはやや脱出できた
予感がするし、何と言ってもすがすがしい開放弦
ロングトーンでストレス解消ができるのがすばらしい。

飽きっぽい私だから、いつ何時、チェロに飽きが
来るか分からないのだけれど、それでもやさぐれ
人生から抜け出すため、地道に続けて行こう、と
心に決めて、私は帰りの大江戸線に乗る。

あ。それと今日はもうひとつ心に決めたのだった。

明日のお昼は、久し振りに重ねかつ弁当を
食べよう
、って。

いやだって、ほんとにうまいんだから。
人のことやさぐれと笑う前に、一回食べてみて。
まじで。

2009年8月29日 (土)

RSR体験記(3)~楽器屋さんの時間~

ユニコーンが終わってテントの周りが騒がしく
なったころ、私は一人のそのそと起きだして、
今までクロックスで遊びまわっていたのにしっかりと
靴下とスニーカーを履いて、意気揚々とテントから
這い出した。

さて、これからが本番である。

何しろ、ここから先は、楽器屋さんには
たまらない
ステージが目白押しなのだ。

20:30からSOIL & "PIMP" SESSIONSを見て、
そのあとそのステージで始まる、22:20からの
Charaをチラ見してからBOHEMIANに向かって
23:10からのスカパラで踊り狂って、一休みして
2:30からの勝手にしやがれでしめる。

なんとまぁすばらしいラインアップじゃないか。
楽器屋さん以外には、何のことやらわからないかもしれないが。

しかしながら、一緒のグループの会社の後輩君たちの
何人かは、楽器屋さん魂を持っているらしかった。

「よし!SOIL行こう!ラムガラナ飲みながら!」

と、今回北海道の北のほうの実家から参加の
ジモティ君が言い、ガラナってなんのこっちゃ、と
思いながらSUN STAGEの横の屋台で買って
一口飲んで、「これ結局コーラでしょ?」
のたまっていたそのとき。

本番が、始まったのかと思った。

ガラナを飲む私たちの後ろでは、オーケストラ
みたいな編成だけど、並び順もパート編成も
めっちゃくちゃな団体が、すげぇでかい音で
5拍子のユニゾンをぶいぶい吹き鳴らしていた。

でも、まだステージ開始の時間にはちょっと早いし、
ステージの横のスクリーンには何にも映ってないし。

・・・ってことは、これ、リハーサル?

と気づいた瞬間、私たちは、「1曲だけ!」
言いながら、ラムガラナ片手にステージの横に
走り下りて行った。

1曲聴いたら、すぐにSOIL聞きに行くから!

しかしながら、その1曲が、なかなか始まらない。

曲の代わりに、ステージの横には気づいたらおおきな
うさぎちゃんが現れて、それとともに、スクリーンには
忌野清志郎の映像が流れだす。

そう。これは忌野清志郎の追悼ステージ。

「雨上がりの夜空に」のライブ映像に合わせて熱唱
していると、夜空には大きな花火がどかどか上がって、
まるで追悼とは思えなかったけど、このお祭り騒ぎっぽい
感じが、いかにも清志郎で、とってもよかった。

そんなこんなのお祭り騒ぎが終わると、やっと
さっきの「すげぇリハ」の方たちがやってくる。

高まる期待。

しかしながら、そのステージの始まりはなんとも静かな
ものだった。

入ってきたのは、白い全身タイツの男たち。

男たちが障子紙らしきものをするするっと開くと、
そこに墨ですらすらっと絵を描く男が現れて。

と、そんなのをぽかんと見つめていると、今度は
あやつり人形みたいな赤いおかっぱ頭の女
やってきて、フルートを持った(原裕子似の)おねいさんが
歌い始め、それにつられるようになぜか赤い
ふんどしのおにいさん
が走ってきて。。。

なにしろ意味の分からないことの組み合わせで、
頭の中がまったくまとまらず、ほけーっと
眺めていると、それは急に始まった。

あの、爆音演奏が。

リハの時よりいっそうすげぇ爆音の中、一応指揮を
執っているのは、さっき筆を持っていたおじちゃん
じゃなかろうか。

ビビりながらステージの横のスクリーンを見ると、
どうやら彼らの名前は、
「渋さ知らズオーケストラ」というらしかった。

赤ふんの男は、「おれらはフィッシャーマンだ!」
のたまうが、明らかに楽器屋さんの集まりである
彼らなのに、なぜか彼らの周りには白タイの男たちに
赤髪の操り人形に、ライオンキングのキリン役みたいな
恰好で音に合わせてたゆたう者たち。

と、そんなMCを聞いていると、後輩君の1人が
隣の後輩君にぼそぼそと何やら言っている。

あ。そうだよね、SOIL行かないとね。
最初の目的忘れちゃだめだよね。

と、後ろ髪ひかれる思いで考えていると、言いにくそうに
若者が私に言った。

「あのぉ、観客席の真ん中行きませんか?」

そうだよね、SOILの。。。え?
観客席の真ん中?

話の意味を理解した私は、一直線に猛ダッシュで
走り出した。

ステージの脇から、ステージのまん前まで。

若者があたふたと後ろからついてくる。

そして、彼らの爆音が先ほどより一層よく聞こえる
場所までやってきた私は、SOILへの申し訳なさを
振り切るように、爆音に合わせて、とにかく叫んで
躍った。

初めて聞くのに全然ノリに不安がないのは、おそらく
彼らの曲が、超原始的かつ、ほぼアドリブで成り立って
いるからなんだろう。

最後はチェロがエンドピンのあたりで火を吹くのを
観ながら、赤フンのおにいちゃんに合わせて、
こぶしをふりあげつつ、5拍子の曲を大熱唱して、
ステージは終了。

あまりにも暑かったので、途中で髪を結んだはずなのに、
気づけばそのシュシュはどこかに飛んで行ってしまって
暗闇の中をあたふたと探してなんとか見つけ、休足時間の
効果が一瞬にして吹き飛んでしまった足を引きずって
私はふらふらとテントに帰還し、とりあえずTシャツを着替えた。

そのあと、予定通りCharaをチラ見して、やさしい気持ち
鑑賞したあと、なんとかスカパラのステージまでたどり着き、
踊って跳ねるのだが、足場の悪いBOHEMIANの観客席では、
跳ねて着地するごとに土踏まずに段差が当たって、
へとへとの足には、それはそれはじんじんと響くのだった。

スカパラのステージはもちろん、昼間のPianojaCよりも
さらに人であふれていて、どんだけ跳ねてもイケメン
谷中さんは全然見えない。

曲はいつもどおり素晴らしかったのだが、そんなこんなの
有様で、聞き終わった(踊り終わった)私はもう限界。

帰る途中で、RSRにしちゃえらくまともで上質な
クラブジャズをやっている輩
を発見して、20分くらい
しゃがみこんで聞いていたが、足の痛さと夜の
寒さに耐えられずふらふらとテントに戻る。

後輩君に、「30分だけ、、、」と言い訳しながらテントに入り、
休足時間を貼りつけて横になった私の耳元に、遠くから
聞こえてきたあのSAXはもちろん、
「勝手にしやがれ」

「勝手にしやがれ」を子守唄代わりに聞きながら、
私はうとうとと眠りに着いた。

・・・Mission、Completeナラズ。

次回、Rising Sunとそのあと。

2009年8月23日 (日)

RSR体験記(2)~キョンキョン~

2日目の朝。

私は、後輩の女子からの「お風呂行きますよ~」
でたたき起こされた。

へ?もうそんな時間?

と思って時間を見ると朝の8時。
みんなテントのところに集合して、既に朝から
ドラクエで大冒険している勇者たちまでいるじゃないか。

やべやべ。
と、とりあえずノーメイクにめがね、という、アラサーに
あるまじき格好でのそのそとテントから這い出して
お風呂の準備をする。

そう。
2日目のステージはお昼過ぎからであるからにして、
朝のうちに、近くの温泉で汗を流して、本日の食料を
買い出しておくことになっていたのだった。

さて、そんなこんなでたどり着いたお風呂は、
実は私は初めてではない。

偶然にも、去年の家族旅行で泊まったのが、
札幌らしくない、大きなお風呂と野外プールまで
そろっている、このホテルであったのだった。

RSRでは、定番となっているらしいこのお風呂。
JTBでは、RSRとお風呂がセットになった鑑賞ツアーまで
企画されているということで、私たちがたどり着いたとき
にはそのツアー客と思われる団体さんが炎天下の中
お風呂の順番を待っていた。

ツアーじゃない私たちはそんな彼らを横目に
ゆるりとお風呂に浸かって前の日の汗を流し、
本日のステージに備える。

はてさて。
本日は、私の中で大きく2つに分かれている。

昼間はひたすらキョンキョンのためにあり
そして、夜は楽器屋さんのお時間である。

ロックフェスに行くから、お盆は長野にいられないのよ
とウキウキという私に母はあまりいい顔をしなかったが、
それでも一応聞いてきた。

「ロックフェスって、誰が出るのよ」

スカパラって言ったって、SOIL!って言ったってまったく
知らない母に、なんと言ったらよいだろうと思い、苦肉の
策でひねり出した模範解答。

それが、「キョンキョン!」である。

「え?キョンキョン来るの?」

と、母のテンションはその前よりも明らかにあがっており、
ロックフェス=最近芸能界に蔓延するお薬と隣り合わせ
のイメージは見事に払拭されて、

「あら、楽しそうじゃない!いいわねぇあんたたち」

と相成ったわけである。

そんな、私の救世主、キョンキョン様。

そうして車の中では陽気にキョンキョンの歌をみんなで
口ずさんで、買出しを終えて会場に向かう。

しかしながら、そんなキョンキョン様が私たちの
前にお目見えするのは15時過ぎであるからにして、
またもや時間つぶしのため、休足時間を足に貼ったまま
(いやだって、昨日暴れすぎて痛いんだもん)
BOHEMIAN GARDENまで旅に出た私たちは、そこで
とんでもない掘り出し物に出会うことになる。

それが、→Pia-no-jaC←である。

そもそも、BOHEMIAN GARDENっていうのは、
メインステージ(SUN STAGE)からもっとも離れた
ところに位置していて、そんなに人が来ない中、
どちらかというとちょっと緩めの音楽をやるような
ステージであり、野外だから、後ろのテントにひっかからない
限りは観客が入ってもかまわないんだろうが、ステージ
自体は非常に小さいステージである。

それなのに、しかも全然名の知れていないバンドなのに、
なんだこの人・人・人。
始まる前から早くも後ろのテントに若干ひっかかって
しまっている。

なんだかわけの分からなかったのもつかの間。
彼らの音を聞けば、この人だかりも納得である。

このバンド名、前から読むと、Pianoであるが、
うしろから読むと、Cajon(カホン)になる。

つまりは、Pianoとカホンっていう、いわゆる打楽器の
2人組である。

そのPianoがとにかくすごいのだ。
のだめカンタービレでいうところの、「超絶技巧」。
とにかく難解なフレーズを超高速であおるように
弾いていくのだ。

す、すげぇ。

とピアノに聞きほれていると、今度は曲の間に
なんだか漫才みたいなMCが始まって。

カホンがMC+アジテーターみたいな役割を
果たしているのだった。
(あ。ちなみに顔はロッチ)

途中、水鉄砲を持ち出したあたりから会場は
やたらと盛り上がって、明らかにこれが本日の
ベストアクトだと確信したところで、このステージでは
珍しいという、アンコールまで披露して終了。

いやぁいいもんみたなぁ。

と、はがれかけの休足時間を無理やりふくらはぎに
再接着しつつ向かった先は、もちろんキョンキョンさまの
ステージである。

ステージ自体が50分しかないというのに、40分も前から
炎天下の下、場所取りをして、キョンキョンをただひたすらに
待つ、なんだかんだ言ってイロモノ好きの私たち。
(昨日、イロモノには興味ないって、言わなかった?)

思えば、今回のRSRでもっとも暑かったあの時間帯。
帽子を忘れてきてしまった私の頭皮が夏の鋭い日差しで
すっかり焼け焦げてしまった頃、その時間はやってきた。

キョンキョンには似つかわしくない、なんだかあやしげな
おじ様たち(いや、バックで演奏する方々)に続いて現れたのは、
確実に私たちの憧れ、キョンキョン様

私の想像を超えた、その華奢な体と涼しげな笑顔に、
私は素でつぶやいてしまった。

「か、かわいい。。。」

そんなとき、キョンキョン様は、会場から湧き上がる
かわいいコールに答えてやたら上から目線で答えるのだった。

「かわいい?もっと言っていいのよ!
今年43歳ですけどー!」

43歳?

私と・・・あ、そんなに違うんですか。
あ、でもでも、全然そんなこと感じられないっすよおねいさま。
なんでですかね、ど、独身だから、ってことなんですかね
やっぱり。
だんなに悪いこととか教わったりしないから、そんなに
みずみずしくおきれいでいられるってことなんですかね。

そんな私の心の問いかけに答えようとしてくれるつもりだったの
であろうか。

「この曲、20年ぶりなの!」と言いながら、彼女は
若さを最大限にアピールし始める。

そう。「渚のはいから人魚」だ。

リアルタイムではまったく知らないけど調子に乗って
「ずっきんどっきん」コールをやりながら、またしても
呪文のようにつぶやいてしまう、「か、かわいい。。。」

その後は、ちょっと大人の気分になって、
ホノカアボーイの主題歌と、「さよならさえ・・・」が2曲
連荘で流れると、私はまたしても号泣。
なんか昨日から、若干涙腺が壊れてしまっている
ようだ。

号泣の私なんか気にも留めず、相変わらず汗を
一滴もたらさずに歌い続けるキョンキョンは、最後の
曲を、お決まりの「学園天国」で閉めるが、会場側は
キョンキョンとしては決してお決まりではないはずの
ダイブをするおじちゃんが現れて、キョンキョンも
少なからずびびったところで、ステージは終了。

「か、かわいい。。。」

ステージに残る、おねいさまの幻影を見ながら、
私はもう一度つぶやいて、ステージを後にする。

その後はBEGINをまったりと聞き、恋しくて
涙そうそうで号泣してすっかり疲れてしまった私は、
ユニコーンで盛り上がってるメインステージを
見ることなくテントに入って、休足時間を貼り変え、
無理やりいったん眠りにつく。

夜の楽器屋さんタイムに備えるために。

そう。次回は楽器屋さんの時間。

RSR体験記(1)~日の出待ち~

朝10時。
私たち4人は、石狩のだだっ広い、おそらく
この時期以外は単なる空地の入り口で、
ただひたすらに、ドラクエをやっていた。

それにしても、暑くて重くて、
そして眠い

夜は寒いからパーカーが必要、といわれた
けれど、来てみたら日差しはカンカン、そして
そのパーカーやらウインドブレーカーやらを
入れたリュックは少しづつ肩に食い込んできて。

え。あ、何で眠いかって。

そ、そりゃあ、昨日の夜からこんな感じだからって
ことで。。。

昨日の夜、ホテルについて、夕飯行こうぜ、と
電話したところ、とりあえず部屋に呼ばれた私は、
言われたとおり、DSを持って彼らの部屋に向かった。

部屋にいたのはドラクエに励む3人の勇者であり、
そこに私が加わるとちょうど4人になって、1つの
パーティーが組めるってわけだ。

そうして、途中夕飯をはさみながら、ひたすらに
ドラクエをやり始め、今に至る
。。。というわけで。

あ、今、そんなことやってないで、早く会場入れよ、
って思ったでしょ。

私だって会場入りたい気持ちは山々だけども、
開場は11時。

というわけで、この時間にできる最良の選択ってことで、
私たちはこの待ち時間、必死ですれ違い通信
試みているっていうわけだ。

さて、このフェスティバル、RisingSunRock
Festival
っていうからには、目的は、「日の出」
ある。

2泊3日で行われる本フェスティバルの2日目の夜は、
朝まで夜通し歌って踊って、そしてみんなで日の出を見る
っていうのが本フェスティバルの醍醐味、らしい。

そんな中、私は、1日目にもう1つの「日の出」を見るって
いう一大目標があった。

とはいえ、1日目は朝2時までの稲川淳二の怪談で
プログラムは終了となるわけなので、ほんちゃんの日の出
ってわけじゃない。

本日の目標は、「日の出食堂」である。

その日の19:30からステージが始まるというそのグループは、
Risingのために特別に作られたグループであり、

石原顕三郎(the TLAVELLERS)
GAMO(東京スカパラダイスオーケストラ)
沖 祐市(東京スカパラダイスオーケストラ)
秋田ゴールドマン(SOIL&”PIMP”SESSIONS)
中村達也(LOSALIOS)
NARGO(東京スカパラダイスオーケストラ)

のメンバーでお送りする、いわゆる、私のような
楽器屋さん(=インストバンド専門)の一員から
してみると、たまらない組み合わせであるからにして。

とはいえ、日の出君は夜からなので、とりあえず
買い出しメンバーの到着を待って、テント張って、
ぶらぶらとSpecial Othersなど見て時間をつぶし、夜に
備える。

そしてTHE BOOMのあといったんテントに戻ると、
ちょうど夕飯タイム。

彼らはこのあとどこに行くか話をしながら、肉を
焼いていた。

彼らの大きな悩みは、このあと、吉川先生を観に
行くか、それとも
真心を観に行くか、っていうところで
あり、その2つで場は完全に半々に分かれてあたかも
次の選挙のようにヒートアップしていたわけであるが、
イロモノ系にも緩バンド系にも興味なく、とにかく
楽器屋さんである私としては、頭の中はGAMO先生で
いっぱいである。

でも、そんな8月末の選挙の行方みたいな議論を
テントで聞いていたのがいけなかったのだろうか。

開演30分前にはテントを出たはずなのに、日の出君の
ステージであるところのClystal Palaceの前には、
ズラーっと長い列ができていた。

そう。このClystal Palaceが癖ものである。
ロックフェスであるからには、ステージの基本は
野外、であって、この会場でも他のステージは
すべて野外であるが、ライブハウスの雰囲気を
醸し出したいということで、ハリボテみたいな建物
おったててしまっているのだ。

屋内ってことは、当然入れる人数にも限りが出てくるって
いうわけで、明らかにここに並んでいる人数全員は入れる
わけがないと思われた。

そんなこと考えている間に、私の後ろにもどんどん
列は続いて行って、気づけば会場の周りは、うねうね
うねうねと、蛇みたいにひたすら長い列ができていた。

当然、会場に入れないまま、ステージは始まる。

とりあえず音漏れだけで楽しみつつ、会場の横のほうを
見ると、そもそも最初から音漏れ目当てに集まった
ような輩が、なんだか異常に男女入り乱れて
盛りあがっており、これは若干お薬の匂いがするなぁ
思いつつ、それでも根気よく並び続ける。

列を管理するスタッフ(若者)からは「ここにいても
皆様が会場に入れる可能性はほとんど
ございません。」
とののしられ、同じくスタッフの
外人さんからは、「ナランデクーダサーイ」
へたくそな日本語で怒られながらも、ただひたすらに、
ひとりで孤独に耐えながら。

と、ステージが半分くらい終わったころだっただろうか。

気づけば私はそのへたくそな外人さんのまん前におり、
あと2人入れば次は私の番、っていうすばらしい状況に
なっていた。

と、若者が叫んだ。

「1人なら入れます!」

でも、前に並んでいる2人はグループらしく、入るのを
しぶっていた。

来た。これはやってきましたよ。

いつもは草食系女子の私も、ここばかりはうじうじして
いられない。

「・・・あのぉ、私一人なんですけど!」

大声で叫んで、前の人が若干くやしそうな顔を見せるのを
横目に、ずかずかと会場に入る。

とはいえ、結局私が入れそうなところは柱の裏側しか
ないため、見えるのはNARGOのペットの先っぽくらい
ではあるのだが、それでも私はやっと入れたことと、
7年ぶりくらいにスカパラのメンバーにもう一度会えた
ことで、会場に入ったタイミングから、すでに号泣していた。

NARGOの「007のテーマ」も、沖ちゃんのキーボードも、
そして、アンコールで見せた、GAMO先生のふざけた
歌声
も、横浜アリーナで見たあの時のまんまだったから。
(あ、アリーナでは007はやっていません)

そういえば最近忘れてた。
ライブに行くこともなくなったし、こんなに叫びながら
踊り狂ってストレスを発散することもなくなっていた。

だから、せめてこの2日間だけは、踊って叫んで歌い
まくろう
、って心に決めて会場を出ると、北海道の
夜はすっかり冷え切って、秋のにおいがする、冷たい
風が吹いていた。

その後、決心通り、私はエレカシを見ながら大声で
合唱し、そのあと、寝るのがもったいなくなって、
稲川淳二を(転寝しながら)観て、最終的には怪談話の
恐怖と北海道の寒さに震えながら、就寝するのであった。

次回、RSR2日目。

2009年8月17日 (月)

RSR体験記(0)~突然のお誘い~

今年の夏は、何の予定もないはずだった。
ってか、予定を入れるのに若干の抵抗があることは
否めない。

なんたって、去年の夏は散々だったから
予定入れたのに熱が下がらず結局行けない、と
いうのは悔しいし恐ろしすぎる。

というわけで、田舎で1週間無駄にだらだらすることに
ほぼ決めていた矢先、思いがけないお誘いがあった。

それはもう7月も下旬の頃で、そろそろ親に
帰省の日程の連絡をしようかと思っていたころ、
夜中にメッセンジャーを開いていると、ひょこっと
友達が入ってきて言うのだった。

Rising Sun Rock Festivalって知ってる?

はい、名前だけは。
確か君ら去年も行ってたよね。

「行かない?」

ん?私も?

興味はあるけど、Rock Fesって要はキャンプでしょ?
意外に私、アウトドア派じゃないんですよ。

小学校と中学校の時それぞれ1回づつ登山と
飯盒炊爨はやりましたけど、確かテントに泊まるなんて
無謀なことはしてないんじゃないかしら。

と思い、聞いてみる。

「何持っていけばよいの?」

・・・もう、この聞き方が既に行くこと前提になってる、
とその時は気づかなかったのだが。

「寝袋!」

寝袋・・・

確か、家族でキャンプ(@バンガロー)に行ったときに
全員分買いそろえた気が・・・

偶然、「家にありそうなもの」を指定された
とたん、なんだか急に行けそうな気がしてきてしまった、
単純明快なO型の私。

アウトドアな火起こしとかは、アウトドアベテランの
RSR5年目集団がきっとできると思うし、女子には
女子用テントが与えられるというし、防寒着と
Tシャツがたくさんあれば大丈夫なんじゃないか、
と、急にやる気になってしまった夜12時過ぎ。

しかしながら、問題は交通手段である。

RSRの日程は、日本でいうところのちょうどお盆に
丸かぶりであるからして、お盆の初めに北海道行って、
お盆の終わりに帰ってくるってことは、日本人の
大移動
とぴったし重なってしまうことになる。

そんなことには最初のうちは気づくはずもなく、
気軽に「マイルで往復しよう♪」とJALのページを
開いた私は驚愕した。

行きの13日はなんとかなりそうだが、問題は帰りである。

16日はもちろん空いている訳がないのはまぁ許そう。
しかしながら、マイルで帰ろうとすると、17日も18日も
全く空いておらず・・・

あ、あのぉ、ですねぇ。
私、すでに夏休みの日程は、お盆の前からお盆いっぱいの
1週間、と決めておりまして、最悪週明けの月曜日は
休んじゃうとしても、担当内で夏休みは交替で取るもので
ありまして、だから、それ以上後ろにすると、担当の
皆さんに迷惑が、ですね。。。

というわけで、気づけば夜中2時だったこともあり、
その日は飛行機の予約をあきらめて、いったん就寝。

それから約1週間。
そろそろタイムリミットが迫ってきており、
それでも飛行機が取れそうな予感はなくて、
めんどくさがりO型体質の私としては、
もうあきらめちゃおっかなー、と、簡単な方向へと
確実に流されていた。

そうして、あきらめます、って言おうと思って
またもやメッセンジャーをやっていた矢先のこと。

ふと教わった、株主優待という制度。

いや、株主優待っていう言葉は知ってるのだが、
株主でもなんでもない私は、今までそんな選択肢を
考えることもなかったってわけだ。

株主優待を使うと、料金は半額。
そして、株主優待券というものは、
6000円くらいで金券ショップで売っているものだ、
と彼は言う。

北海道から羽田の片道が、約18000円だから、
株主優待入れても25000円あれば飛行機に
乗れる、ってことで、株主優待で調べてみると、
16日はどちらにしろダメだとしても、17日なら
結構空いてる!

というわけで、衝動的に飛行機を予約して、
行くことが確定してしまった、RSR本番約10日
前の、真夜中1時過ぎのこと。

そして、めでたく行くことが決まった次の日、
私にとってはうれしい、でも親にとっては
ちょっと寂しいであろう夏休みの日程の
報告をし、そのあと私は親にお願いした。

「寝袋探しといて!」

「寝袋?」

と母。

「うん。キャンプ行く時買ったよね?」

「買った。買ったけど・・・」

母曰く、どこにしまったか分からないのだという。
キャンプに行ったのは、確か私が中学1年くらいの
ときのことで、確かにそのとき3つ程度買ったのは
記憶にあるのだけど、飽きっぽい父のせいで、
それ以降その寝袋は結局お蔵入りしてしまい、
たぶん私の部屋の隣の納戸にしまってあると
思われるのだが、炬燵だの古い椅子だのいろんな
ものがあふれており、本格的に探さないと出て
こないのだと。

そして、この日程で言われても土日もいろいろ
用事があって、そんなの探してる暇なんかないわよ
と、冷たい返事。

・・・結局は、私があんまり帰って来ないことに
若干いらっとしているようだった。

とはいえ、取ってしまった飛行機とホテル。
寝袋があるから行こうと思っていたものの、
この状態では寝袋がないくらいであきらめる
わけにもいかず。

引き返せない私は、日曜の英会話教室のあと、
飲み会までの短時間を使って、いそいそと寝袋と
リュックと防寒&雨対策用のウインドブレーカーを
買いそろえ、田舎でのごろごろ2泊3日をまたいで、
木曜の夜、札幌にやっとこさたどり着いたのだった。

・・・さて次回、やっとRSR本番開始。

2009年7月27日 (月)

あおぞらをもとめて

それは約1週間前の火曜の夜。

46年ぶりに、絶対に晴れないといけない日を
明日に控え、そのイベントの、単なる傍観者
ではなく、なぜか関係者みたいになってしまった
私は、曇った夜空を見上げながら、ある曲を
ひたすらに聞いていた。

それは、椎名林檎の「あおぞら」。

本能、という、いかにも椎名林檎らしい
破滅的な曲のカップリングに入っていたのだと
いうこの曲は、メインの曲の印象とは正反対に、
とても穏やかで優しい曲であった。

ねえ、見てる?
ほら、星が光ってるのを
明日は心も空も、素敵な青

その日の夜空は、決して星が光ってるような
晴れあがった空ではなかったけども、明日は
きっと晴れるだろう、ってか晴れろよ、と
思いながら、ひたすらにこの歌をリピートしながら
家路に着いた。

次の日の朝。
当然のことながらもう夜は明けてしまって
やっぱり星なんて光ってなかったけど、
どんより曇り空をにらみつけつつ会場に
向かいながら、やっぱり私はこの歌を口ずさんでいた。

この世で一番、輝いている人は、
努力しているって、教えてくれたね

とか、

本当の自分に、正直で飾らない
あたしでいいんだって、教えてくれたね

とか、なんかもう天気はよくならなそうだから、
とにかくイベントが滞りなく終わることを祈りながら。

でも、私の歌が聞こえたのだろうか。
私の真上の東京の空はいまいちだったけど、
中心地ともいえる小さな島はその日しっかりと
晴れあがって、イベントは大成功に終わったのだった。

そんなイベント終了後の本日月曜日。

イベントがひと段落してしかも月曜日ともなると、
ぼけーっとしてしまって、全然仕事がはかどらない。

眠い、とにかく眠い。
朝外出しちゃったしなー。

とか思って、ふと外を見ると、さっきまで
すばらしくいい天気だったのに、急に
すごい雨。

ビルの周りの景色は真っ白で、ビルの中からでも
雨の線が見えるんじゃないかというくらいしっかりと
降っている。

本当に、見てるだけで完全にやる気を失いそうな、
そんなどよんとした天気。

あーあ、晴れないかなぁ。
こんな雨の中家に帰るのだけは絶対に嫌だなー。

と、大してはかどりもしないのに仕事しつつ、
帰る時間を無意味に引き延ばしながら、ある曲を
小さく口ずさんでいた。

それは、My little loverの、「雨フリのち神なり」。

雨フリのち神なり
行く手は未来が 高く誇らしげに
笑って待っています
気まぐれな 空模様 何か似てる
って思いながら
まいっか。また晴れるなら

また晴れるなら、まいっか、ってことは、
晴れないと絶対に許さないんだぞ、って
思いながら、青空を求めて、私は仕事も
そこそこにずーっとこの歌を頭の中で
リピートしていたのだった。

と、そんな感じで定時が過ぎた頃。

やけに窓のあたりが騒がしいなぁと思ったら、
なんだかやたらとギャラリーが集まって外を
見ているではないか。

え?何?UFOでも飛んでた?

と思い、ミーハーな私が走って窓にしがみつくと。

なんと、ビルの両側から、が、でていた。

Photo

こっち側は1本。

Photo_2

そんでもって、反対側は、よく見ると
2本虹が出ている。
(ライトの映りこみはご容赦願います)

雨があれだけじゃんじゃん降って、
そのあと急に晴れたから、こんなに
素晴らしい虹が出たってことなんだろう。

これぞ、雨フリ 神なり

 あおぞら

あおぞら
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 雨フリのち神なり 雨フリのち神なり
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2009年7月 5日 (日)

アラサーcello教室(1回目)

全身筋肉痛の体をひきずり、
眠い目をごしごしこすりながら、
たどり着いた新宿の空は、さっきまでの
曇り空にうっすらと太陽がさし始めて
とても眩しかった。

どうしてそんな筋肉痛かって。
どうしてそんなに眠いかって。

それは、、、まぁ、、、前日の夜、

・飲んで
・ボウリングやって
・ゲーセン行って
・ラーメン食べて
・終電乗り遅れて
・ダーツやって

・・・っていう、いわゆる一つの、不摂生の結果である。

だってしょうがないじゃない。
金曜の夜だもの。

そんな私が、今日から本格的にチェロの習い事。
って昨日飲みながら言ったらさんざ笑われた。

こんな不摂生なやつがどの面下げてチェロなんて
やるんだ
とか、男見つけたいならそんなマイナーな
楽器やらずに、バイオリンにしろ
とか。

違うもん。
そういう不摂生な生活から抜け出すために、
生活にメリハリをつけるためにチェロやるんだもん。
別に男見つけたいからとかじゃないもん。
人生のうるおいのためだもん。

って一生懸命反論してみるものの、その手には
カラージーマなる不思議な飲み物が握られていたため、
まったく説得力はなく。

そうしてみんなから大反対を受けながらも、
この前体験したチェロ教室は、めでたくグループレッスンの
最小催行人数であるところの3人が集まったため、
7月から開講となり、本日が1回目のレッスン。

さて、私と一緒にレッスンをするのは、この前一緒に
体験レッスンを受けたYさんというきれい系女子と、
Sさん、という主婦っぽいおねいさま。

体験レッスンのとき、Yさんはバイオリンも体験してから
考えますっていって、とりあえず入会はしなかったのだが、
次の週にやる予定だったバイオリンの体験レッスンは、
人数が集まらずあえなく中止になり、バイオリンをあきらめて、
私のクラスメイトになることを選んだのだそうだ。

Sさんは、おそらく私より15くらい年上の、おそらく主婦。
まだ私とYさんがチェロに出会っていない5月から、
一足早く個人レッスンをやっていて、人数が集まった
タイミングで合流してきたのだそうな。

そのほかに、本日は体験レッスンのおねいさんたちが
2名ほど集まり、5名でレッスンスタート。

備品にはアコースティックチェロが2つしかないので、
本日の私の楽器はサイレントチェロ

サイレントチェロっていうのは、チェロの骨組み
だけのやつで、本来はこいつにイヤホンつけて
静かに練習するわけだが、レッスンではこれに
スピーカーをつける。

しかしながら、こいつ、骨組みだけのくせに、意外に
ずっしりと重いのだ。
これなら普通の木のチェロのほうが軽い。
筋肉痛の体に、ずっしりとそいつは響いた。

そしてこの前と同じように、開放弦の練習。
D線とG線をとにかくロングトーンしながら、
先生に角度を直してもらう。

弦に直角にね、と言われて、その通りやっているはずなのだが、
どうも自分の思っている直角と先生の直角が合わないようで、
回ってくるたびに弓をくいっと回される。

うーん。

そしてロングトーンに納得いかないまま、次は指使い。
この前と全く変わらない練習メニュー。

指使いの練習だから、どうしても左手が
気になっちゃうと思うけど、大事なのはやっぱり
右手の角度、そのうち左手は勝手について
くるようになる
、って、先生は言うのだ。

そうは言っても、やっぱり気になるのは隣の人と
音が合わないこと。

先生がしるしつけてくれたところをしっかり押さえている
はずなのに、なぁんか思っているのとちょっと違う
音程の音が出てくる。

なんだろう、押さえている力がたりないんだろうか、と
どんどん押さえるのだが、そういうことじゃないようで。

先生曰く、どうやら上からおしつけるんじゃないのだそうな。
どっちかというよりは、弦の横からつかむように押さえる
のがよいらしい。
そうすれば、しっかりネックに弦がつかなくても、ちゃんと
した音が出るのだそうな。

そうして、結局コツがつかみきれないまま、この前と同じ
「月の光」を通していたら、あっという間に1時間。

中学の部活の勧誘では、まず1日目で1曲吹けない子は
いなかったと思う。

とりあえず楽器の鳴らし方を教えて、簡単に指使いを
教えて、その通り押せば、チューリップの1曲くらいなら
なんとなく吹けるようになって、みんな満足して帰って
いくのだ。

1日目で吹けちゃったよ、これなら入部しても楽勝だな、
とかぶつぶつ言いながら。

そういう満足感は、どうやら弦楽器では味わえないらしい。
指使いにちゃんとした目安がないから、音を作るという
作業に結構時間がかかる。

だって、指使いったって、まだD線の指しかやってないのだ。
弦をまたいで演奏できるようになるには、いったいどれほどの
時間がかかるのか。

そんな、納得いかない私たちを慰めようと思ったのか、
体験レッスンのおねいさんたちをひきこむためなのか。

もうレッスン時間はとっくに過ぎているのに、先生は
この前と同じ「白鳥」を、もう1回弾いてくれた。

またしても録音の伴奏に合わせた演奏だが、
この前と同様、私はどうしても朝の放送室を思い出して
しまって、またもや感極まってしまった。

そのあとちょっと自主練して帰る道すがら。
Yさんがぽつりと言った。
「先生のあの曲、テンションあがりますよねー」

やっぱりそうだよね。
あの曲聴くと、チェロやってて良かったと思う。
ってかあの曲弾けるようになりたいと思う。

でも、この日、先生が弾き終わったあと、体験レッスンの
おねいさんが質問したのだ。

「その曲は、どのくらいやれば弾けるようになりますか?」

「毎日2時間練習すれば、
4年くらいかなー」

毎日2時間×4年。
それは、時間のない社会人の私たちには到底
無理な課題であった。

ああ、放課後も夏休みも関係なく、毎日部活だけやってれば
よかったあの生活が懐かしい。

まぁでもともかく。
毎日は練習できないにしても、時間を見つけて
練習室借りて練習しようと心に決めて、私は
Yさんと別れ、またしても飲み会に向かった。

最近はみんな結婚し、奥さまになってしまった
大学の仲間とワインなど引っかけながら、ふと
思い出した。

そういえば、楽器をやってたときも、結局
不摂生な生活だったという衝撃の事実を。

チェロが人生のうるおいになったら、私は不摂生な
生活とは、さよならできるんだろうか。

自分が昨日言い放った一言に早速自信がなくなった、
土曜の夜のできごと。

2009年6月13日 (土)

アラサーcello教室~体験編~

梅雨の晴れ間の土曜の午後。
まったりしすぎて出遅れて、途中のカフェで大急ぎで
ランチを食べ、私が出かけた先は、
チェロの体験レッスン

なんで急にこんなことに目覚めてしまったかというと、
それは約2週間前の火曜のこと。

全然実りのない客先での打ち合わせがやっとこ
終わったのは夜の10時過ぎ。
狭い客先で、席を与えられないまま、しかも
まったく不毛な打ち合わせ(3時間)にほとほと
うんざりした私は、偶然にも会社の近くで飲んでいた
友達と連絡が取れたのをいいことに、「じゃ、用事が
あるので、先に帰ります」
と、客と飲みに行こうとする
おじさまたちを振り切って、会社近くまで戻ってきて、
走って飲み屋に駆けつけたのだった。

それなのに。

ただでさえ打ち合わせでほとほと疲れていたというのに、
駆けつけてから小一時間、私は友達に説教されっぱなし

説教された理由は、おもに、
「気合いが入っていない」という内容で、
何に気合いが入っていないかと言うと、女子としての
気合いが足りない
んじゃないかということだった。

そりゃあアラサーで一人暮らし、仕事と家の往復の
毎日では、気合いも抜けてくるだろう
、と言い返した
私に、彼らは2つの提案をした。

①引っ越す。
下町のさえない社宅(といっても借り上げマンションだが)に
住んでばかりでは、気合いも入らなかろう。
それならば、家から一歩外に出るにも気合が必要な
おしゃれタウンに住んでみればいいのではなかろうか。

②習い事を始める。
人に合わせて毎週遊び歩いているのもいいが、
自分の好きなことを1つ持ってみてはどうかと。
習い事を始めれば生活にも張りが出て、あわよくば
出会いもあるかもしれないと。

急に引っ越せと言われても、どこに引っ越してよいのやら
分からないし、何より、今の社宅は常識外に安いわけ
なので、金銭面で非常にもったいない気がする。

それならば、何か習い事を、と思った。

でも、何があるだろう。

なにしろ、去年の今頃始めた料理は完全に頓挫して
しまったのだ。
あの失敗はもう二度と繰り返せない。

料理の失敗で学んだこと。
それは、結局人がやっているから、と誘われてやり
始めたことは、続かない
ってこと。

もともと自分で興味のあることを、誰に誘われるでも
なく、ひとりで始めないと、意味ないんじゃないかってことだ。

それならば。

それなら、やっぱり音楽系だ。
ピアノにユーフォニウムにカラオケ。
結局、昔から音楽しかやってなかったじゃないか、私。
#カラオケは違うという苦情は受け付けません。

でも、今からなにやろう。
ピアノは、先生が怖すぎて、ぶっちゃけそんな
好きじゃなかった。
ユーフォも、大学卒業してから全然やってないし、
そもそもレッスンがない。。

吹くのは家で練習できないし、やっぱり弦楽器かなぁと
思って、思いついたのが、チェロだった。

だって、ユーフォとチェロは音域が一緒でヘ音記号。
吹奏楽部のときだって、ユーフォの吹くところは、だいたい
原曲ではチェロがやってるところだったじゃないか。

思い立ったが吉日、という言葉は確実にO型の
人間が作ったんじゃないかと思うが、その言葉どおり、私は
飲んだその夜に家でチェロの体験教室を予約したのだった。

そうしてやってきた体験教室。

体験するのは、私のほかにもう一人。
Yさん、という、おそらく私より少しだけ若いと思われる
女子は、ちょこっとピアノをやったことがあって、あとは
合唱部だったんだそうな。

そして、案内役の楽器屋の店員、Kさんは、昔吹奏楽部で
ファゴットをやっていたといい、だから私と異常に話が
合うのだった。

そうしてYさんと私はKさんの説明を簡単に受けて、
ドキドキしながら教室に向かった。

どうしてドキドキしたかっていうと、吹奏楽部の人間が、
弦楽奏者に抱く、劣等感みたいなもんだ。

音楽っていうのは、そもそもセレブがやるものなんだが、
吹奏楽っていうのは、一般人がセレブ目指して背伸びして
やるもの。
オーケストラっていうのは、生まれつきお金持ちで
小さい頃からバイオリン習っているセレブがやるもの。

そんな偏ったイメージが、いまだに片田舎の一般
家庭には根付いている。

そんな先入観が、少しだけ今も私の中に根付いていて、
そんなこと考え始めてしまうと急に場違いな感じがして
ドキドキしながらドアを開けると、そこにいたのは、
意外にも、ジーパンとTシャツ、ショートカットの、いかにも
フツーのおねいさん。

M先生、というそのおねいさんは、私たちの持ってきた
簡単な体験用テキストを見て、
「あーこれじゃない。今日は、こっちの曲やるから、
これ印刷してきて」

と急にKさんにケチを付け始め、さらにその曲の
ページ開くと、
「なんでこんな落書きしてあるのよ、私こんなこと
書かないわよ」

と、テキストにもけちつけながらごしごしと消して、
Kさんにテキストを渡す。

なんて自然なんだ。
全然弦楽奏者っぽくない。

そんなギャップにあっけにとられつつ、席に着くと、
先生が教室に置いてある2種類のチェロの説明を
始める。

教室には、大きく2種類のチェロが置いてあって、
ひとつはよく見る普通のチェロ
そして、もう一つが、なんていうんだろう、吹奏楽で
いうところの、サイレントブラス。
チェロの骨組みだけのところにケーブルがつながってて、
その先にスピーカーがついているやつ。

こっちもいいんだけど、やっぱり醍醐味はアコースティック
だよねーとかいいながら、私たち2人にアコースティックの
チェロを渡して、自分はエレクトリックなやつを持とうとした
そのとき。

「さっきから気になってたんだけどさぁ、
楽器を丁寧に扱わない人がいてさぁ、このケーブルの、
スピーカーに差し込むところがまがっちゃっててさぁ、
なんかさっきから変な音が混じっちゃうんだよねー」

と、またもやぶつくさ言いながら、先生はスピーカーを
取り替える。

そんなこんなでやっとこさ始まった今日のレッスンの
目的は、とりあえずボウイングのやり方を覚えること
らしく、最初は2番と3番の開放弦を4拍づつ繰り返し
鳴らしてみる。
いわゆる吹奏楽でいうところのロングトーンだろうか。

それにしても、チェロを抱えたところから、もう私は
軽く感動していた。

チェロの素晴らしいのは、何と言ってもこの持った時の
感覚
だと思う。

私がチェロを支えているはずなのに、なんとなく、
私がチェロによりかかっているような錯覚に陥って
しまう、この一体感

先生も、そんな私の気持ちとシンクロするように、
一体感の魅力を語り始めて、さっきまでいろいろと
ケチつけまくっていたのに、チェロの話するときは、
なんだかとっても楽しそう。

それが終わると、次は簡単に指使いの練習。
よく見ると、チェロのネックの横側にちっちゃいシールが
貼ってあって、そこが抑えるところらしい。

と、先生は隣のYさんのシールを見て、
「なにこれ、貼ってある場所違くない?
そもそも、私シール貼るの嫌いなんだよね。
鉛筆で書く主義なの。消せるから」

とまたもやケチを付け始める。

そうして、指使いを簡単に教えてくれるのだが、
意外にこれ、力がいるもので、上手に抑えられない。

そうして指使いもうまく覚えられないまま、
なだれ込むように「月の光」を練習するのだが、
やっぱり全然できない。

2番弦を弾いているのか、3番弦を弾いているのかも
よく分からないまま、とりあえず1回怒涛のように先生と
曲を通したところでだいたい30分。

それが終わると、まだ弾き足りないのに、先生は
急に本番レッスンの説明に入った。
テキストの話とか、1回の流れとか。

あれ?もう終わり?

なんだか物足りなそうな私たちを見て、かわいそうに
なったのか、それとももともとそういうスケジュールに
なっていたのか。

じゃあ私が1曲、と先生は言い、今日はピアノが
いないから伴奏CDに合わせるんだけど、これに
合わせるの大変なんだよねー
、とまたぶつくさ
言いながら、曲を弾き始めた時、私の中には
はっきりと、ある情景が浮かんできた。

その曲は、サン=サーンスの白鳥っていう
曲なんだけど、私が思い浮かべたのは、湖とか白鳥
とか、そういうのではまったくなく、朝の放送室
情景。

その曲は、小学校の時、毎朝始業を伝えるために
流していた音楽で、放送委員だった私は、結構
みんなが嫌がるこの朝の放送を、めんどくさい
マラソンを早々に切り上げて放送室にこもって
流すのがとても好きで、さぼりがちな他の委員の
代わりにほとんど毎朝放送を流していた。
(私の朝のアナウンスも学校ではとても評判が良かった)

なんてことはない単なる録音の伴奏、そして、単なる
練習室の狭い1室。練習用の安いチェロ。

それなのに、ふだんクラシックをあんまり聴くことすら
しない私は、なんだかとても感動していた。

フェルマータも存分にのばしきれない、ちょっと窮屈そうな
演奏ではあったけど、さっきちくちくとケチをつけて
いたとは到底思えない先生の抒情的なビブラートと、
それに呼び出された昔の記憶。

その2つが結びついた私は、このめぐりあわせも運命かも
とか抒情的なことを思ってしまい、最後のフェルマータの
ところで、入会しようって、心に決めたのだった。

でも、どうやら私が体験したこのコースは、まだ
人数不足らしく、コースのスタートは早くて7月から。
(3人集まらないとグループレッスンは始まらないらしい)

月3回のレッスンに本当にちゃんと毎週出れるのかは
あんまり自信がないし、7月からちゃんと始まるのかどうか
まだ確証もないけど、思い立ったが吉日

入会申込書に早々に名前を書いたらなんだかとても
すがすがしい気分になり、そのまま帰るのが惜しくなった私は
久しぶりに隣のブックファーストに駆け込んだ。

2009年2月 7日 (土)

うれし?恥ずかし朝帰り

「久しぶりに、花金ってかんじですね」

って古臭いことを若者が言っていたけど、
久しぶりに再会する女子はまさに華やかで、
男くさいこの職場で男くさくなってしまった私も、
確かに今日は花金だと思えた。

そしてとっとと1次会で夕飯を一通り食べ終わると、
いつものメンバー、いつもの2次会、
いつものカラオケボックス。

思い出せば、カラオケに入ったのは、まだ宵の口、
夜9時半のことであった。

いつもどおり入口の自販機で買った、7つの
チュッパチャプス

チュッパチャプス
確かあれは、「30分のお口のお供」みたいな
キャッチフレーズで売り出したのではなかったっけ?

でも、毎度のことではあるが、私がチュッパチャプスを
口にすると、30分では全然終わらないのだ。

歌を歌いながら、だから、ずーっと口に入れてるわけ
じゃない。
まぁだから、30分で全部なめきれないのは、ある程度
仕方ないとしても。
それでも、みんな順番に歌っているはずで、しかも
みんなは私よりも激しくビール飲んでるので、どらかと
言うとみんなより私のほうが、多少チュッパチャプス的には
有利なはずなんだ。

しかしながら。
カラオケ始まってはや1.5h
まだ私の手元には大きなチュッパチャプス
残っている。

みんながなめたチュッパチャプスはもう既に棒だけに
なって、その辺の灰皿に捨てられている。

まただよ。
なんでわたしばっかりなめ終わらないのよ。

と、いらいらする心を紛らわすために、いつもは
歌わない歌を歌ってみようかと、ちょっと冒険心を
出してしまったのが、本日の間違いの始まり。

よりによって私が選んじゃったのは、
ドリカムの、「うれしはずかし朝帰り」だった。

LOVE GOES ON・・・ Music LOVE GOES ON・・・

アーティスト:Dreams Come True
販売元:エピックレコードジャパン
発売日:1989/11/22
Amazon.co.jpで詳細を確認する

(この中に入ってます)

こんな歌、知ってる人もほとんどいないはずなのに、
私の最近の「朝帰りしてー」っていう願望がどうやら
みんなに伝わってしまったらしく、なんだか部屋の中が
急にテンションあがってしまった。

いや、でも別に、私がしたい朝帰りは、ほら、
なんていうか、もうちょっとオトナの朝帰り
だったんだ。

でも、それをみんなはどこかで勘違いしてしまったらしい。

店員さんから「2時間たちましたぜ」って連絡がきたのは、
確か夜の11時半だったけども、まだ始まったばかりの
勢いで、モー娘。の「ザ☆ピース」をがんがんに踊り
まくっていた私たちに、そんな電話が聞こえるはずもなく。

気づいたら誰かが、適当に「あと30分!」って
叫んでいた。

でも30分はあっという間。
みんなでぶーぶー言いながら帰り支度を始めたのは
もう12時を回ったころ。
確か部屋を出て時計を見たら、12時10分だった。
ま、でも、私もちょうどチュッパチャプス1本なめ終わった
ところだし、切れ目としてはちょうどいいよね。

しかし。
部屋を出たところで、私はどん!と肩を押されて、
部屋に戻されてしまう。

なに?どうした?何があった?
とおどおどする私の前で、入口に立ちはだかって
みんなで何か相談している。

「ってかさぁ、まだ終電あるの?」
「あ!ってかもう俺絶対終わってる!」

ん?私はまだ終電あるよ、たぶん。

「終電ある人は帰ったほうがいいと思うよ真面目に」

うん。私もそう思う。
でも帰りたくてもみんなそんな入口のところで
立ちはだかってたら、帰れないんだけど。

ってぼそぼそ言ってる間に、誰かが言った。

「うん。じゃあ私店にナシつけてくる!」

ナシ?ナシってなんのことですか。

そして、「ナシ」をつけに行った女子を見送ると、
みんなは部屋に逆流してきた。

「さ、じゃあナシも付けたことだし、がんばりますかー」

その一言で私もようやく分かった。
ナシつける=オールでカラオケって
ことなんだと。

そこから、私たちの、たいしてうれしくもない朝帰り
までの耐久勝負が始まったのだ。

しかし。
ナシをつけて帰って来た彼女は、なにやらどこかに
お電話中。

うーん、なんかこれ、どこかで見たことあるなぁ。
と思ったのもつかの間。

電話から戻ってきた彼女が、急に暴挙に出る。
私たちはその状況を理解できず、だからと言って、
目を背けることもできず、ただ呆然と、1曲丸ごと
その情景を見つめ、1曲終わったところで、
彼女は無言で荷物をまとめて、出て行ってしまった。
(暴挙の詳しい中身は、おこちゃまには記述できません。
ご了承ください)

もう一人の女子は彼女の様子を見に一緒に
部屋を出て行き、おこちゃまばかりが取り残されると、
私たちは一瞬歌うのをやめ、ただ呆然と、みんなで
顔を見合わせた。

暴挙に付き合うことになってしまった男子も、
おこちゃまなので、何がどうしてこういうことに
なり、なぜ自分がなんとなく加害者になっているのか
まったく理解できない様子。

「おれが、いけないんだっけ?」

うーん、どうなんだろう。
私もそんな、急に暴挙に出るなんていう経験ないからさ、
どういう心境でああなるのかなんて、分からないのよ。
ごめんね、お子ちゃまで。

ま、とにかく、こういうときは歌うしかない!というわけで、
1年前、こういうシチュエーションでうたった歌を、もう1回
持ち出してみる。
2本目のチュッパチャプスを片手に、そしてもちろん、
靴脱いでソファーの上に片足
引っかけて

♪あの虹を渡って、
 
あの朝に帰りたい・・・

ああ、帰りたい。
家に、帰りたい。

そんなこんなで朝5時まで残ったお子ちゃま方で
チュッパチャプス片手に歌い倒した花金の夜
(から土曜の朝)。

うれしくもない、恥ずかしいだけの朝帰りの道すがら、
カップラーメン買って一人コンビニを出ると、
もう夜も白々と明け始めており、それにみとれて
いると、イヤホンからは、今の私の心境にぴったりな
曲が流れだす。

♪夏がくる、きっと夏がくる。
 真っ白な馬に乗った王子様が。
 磨きをかけて今年こそ。
 妥協しない
 あせらない
 さみしさに負けない。

そうだ今年こそ。
今年こそ、久し振りに、今度はちゃんと
うれしはずかし朝帰りができますように。

※本日のチュッパチャプス
1本完食。(ストロベリークリーム)
1本途中で床に落として断念。(コーラ)
そしてもう1本は食べ終わらず灰皿行き(ピーチ)

そして気づくと、バッグの中にもう1本(ストロベリー)・・・

ザ☆ピ〜ス! Music ザ☆ピ〜ス!

アーティスト:モーニング娘。
販売元:ZETIMA
発売日:2001/07/25
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GLAMOROUS SKY Music GLAMOROUS SKY

アーティスト:NANA starring MIKA NAKASHIMA,HYDE,根岸孝旨,KAZ,AI YAZAWA,Lori Fine,mmm.31f.jp
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2005/08/31
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大黒摩季|大黒摩季セルフカバー BEST LUXURY 22-24pm 初回盤 大黒摩季|大黒摩季セルフカバー BEST LUXURY 22-24pm 初回盤
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