美人時計
私がお昼食べながら、「イケメンホイホイ」に
ついて嬉々として話したとき、あいつらは散々人のことを
馬鹿にしたのだ。
おとなげない、とか、
肖像権がどうの、とか、
そんなことやってるから結婚できない、
とか。
それなのに。
それなのに。
とある管理者不在の昼下がり。
ロッカーをはさんだ向こう側から、
なんだか楽しげな声が聞こえてきた。
萌える、だの、かわいい、だの、業務的には
似つかわしくない、それでも昼下がりには大変
ふさわしい気になるセリフ。
しかもその盛り上がりのピークが、きっちりと
1分ごとにやってくる。
その楽しそうな雰囲気に、私はついつい声を
かけてしまった。
「なんですか?なにかいいことでも?」
と、彼が見せてくれた画面は、なんのことはない。
単なるiGoogleじゃないか。
と思ったのもほんの1分未満。
1分たったとき、右のほうに入っているガジェットの
写真が切り替わった。
それは、大学生みたいな若いかわいい女の子の
写真で、手には小さな黒板のようなものを持ち、
その黒板に書かれているのは・・・
「あ、これ、時計?」
そう。黒板に書かれているのはまぎれもなく、
そのお昼さがりの時間である。
その名も、美人時計、というらしい。
1分ごとに美人が入れ替わり立ち替わり時間を
お知らせしてくれる、という、男子からしてみれば
夢のようなサイト・・・なのだそうで、一般的には、
iGoogleにガジェットを埋め込んで、検索しつつ、
美人を楽しむ、という使い方をするらしい。
あのー、これ、どことなくイケメンホイホイと
似てませんでしょうか。
イケメンホイホイは、肖像権の問題などで
イケメン達から文句が殺到し(?)、あっと
いう間に閉鎖になっちまいましたが。。。
そんな私のつぶやきをきくでもなく、男子どもは、
「うーん、15:32の女子はいまいちだなぁ」とか、
「名前で検索してみると、実はモデルの女の子とかも
いるんだぜー」とか、いかにも楽しそうに検索ライフを
楽しんでいるのだった。
不公平。
イケメンホイホイは閉鎖されたのに、男子は
検索しながら美人を楽しめるだなんて。
と、いかにも不服そうな私に、その彼は、
女子向けにもイケメンの時計
サイトがあるんだぜ!
と紹介してくれた。
その名も、「イケメン時計 俺画(オレガ)」。
え!
と、急にテンションが上がって、
「何でそれを早く言ってくれないんですかぁ!」と
怒りつつにやにやしながら開いてみる。
そうですな。(評論家風に)
タイプが多すぎて、1人の目線で見ると、全部が全部
イケメンとは言えませんが、確かに整った男子たちが
1分づつ時を刻んでくれるのですね。
しかしながら、残念なことに、俺画のほうは、
ガジェットにはできないんだそうで、なかなか
片手間にイケメンを楽しむ、というのは難しそうである。
・・・そんなくだらないことを楽しみながら暮れてゆく
秋の午後のひとときであった。
ってかさ、俺画のほう、1分ごとに「抱かれたい」か
「抱かれたくない」か聞かれるんですが、これは
どういったコンセプトなんでしょうか。


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