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2010年3月10日 (水)

テレビっ子たちのお引っ越しスペクタクル その1

ついにやってきた引っ越し前日。
新居に前入りして新品家具を引き取り、
ネット環境とテレビだけはきっちりセットアップをし、
引っ越し前の家に戻った。

何しろテレビっ子の私。
テレビとネットのない生活は耐えられない。
引っ越しの日程を決めるのも、契約日から
数えて、新しいテレビが届くのに十分時間があって、
且つネット環境も引っ越しに合わせて開通できる日を
選んで設定する有様で、電話でもネットとテレビの話
しかしない私に、母はあきれていたのだった。

そして、その母が、父を引き連れて、引っ越し準備の
手伝いにやってきたのは、その日の午後。

新しいものにはめっきり弱い母だが、お掃除とか、
お料理とか、そういうタイミングになると、急に張り切りだす。

私の家にも洗剤とか掃除道具にはあるというのに、
なぜかバッグに一式詰めて実家から持ってきて、
あっという間に、旧家は母の独裁国家になってしまい、
父と私は母の家来になる。

一方。
父はこういうとき、めっぽう役に立たない。
家来としては足軽くらいのレベルだろうか。
その日も、母にスプレー缶に穴をあけるように言われると、
穴をあける道具を持ったまま、気づいた時にはいなくなって
いた。

母も私も、父が消えることには慣れているので、どうせ
どこかで煙草でも吸っているのだろうと思ってきた。

と、そのとき。
ばつん、ばつん、とどこからともなく聞こえてくる音。
あまりにも永久に続くので、母も気味が悪くなってきた
ようだ。

ちょっと、見てきてくれる?と母。

どうやら、物音は、部屋の外、ご近所さんの家のあたり
から聞こえてくる。

と、案の定。
そこにいたのは、父。

何をやっているのかと思いきや、スプレー缶に
いまだに穴を開けているのだ。

見ると、スプレー缶は穴だらけのぼっこぼこ。
乱射事件にでもあったような有様になっていた。

「だって、スプレー缶がくさいから」と父。
穴あけるとガスが出てくるんだかっら、くさいのは
あたりまえなのだが、たくさん穴があれば、早く
くさくなくなる、と父は思ったようなのだった。

父よ、ここは社宅なのだよ。
他の家の前で変なことするのはまじで
やめておくれよ。

ちなみに、その日、父がやった主な仕事は、
唯一、このスプレー缶穴あけであった。。。

次の日。

8時から9時ころ来ます、と言っていた引っ越し屋さんは、
8時を若干フライングして、7:50にやってきた。

怒涛のように荷物を運び出し、9時前には家の中が
空っぽになり、引っ越し屋さんは2tトラックで、私と
父は父の車で、新居に向かう。

新居に着いたのは、9:20頃。
日曜日の9:20といえば、ドラゴンボールが終わる、ちょうど
そういう時間である。

言っておくが、父は私の10倍くらい、テレビ&ネット中毒
である。
そしてアニメ好き。

引っ越し屋さんが荷物運び込んでいるというのに、父は
若干上の空。

だって、ドラゴンボールの次は、ワンピース、でしょ?
ドラゴンボールも好物だが、ワンピースは父の大好物
である。

そんな父を気にする様子もなく、引っ越し屋さんは淡々と
作業を進め、あっという間に家具を組み立て、段ボールを
運び込んで。。。

と、ここでトラブル。

お風呂のほうから呼ばれた私。
行ってみると、定位置についていない洗濯機。

「これ、このまま設置しちゃうと、管が潰れちゃうんですよね」

言われてみると確かに。
通常ならついている、洗濯機乗せる台がうちにはないのだった。
そんでもって、一人暮らしにしてはちょっと大きめのマイ洗濯機。
そのままドカンと置くと、下の排水管が潰れちゃうのであった。

「煉瓦とか、下に敷けば、潰れずにおけますから。」

と、洗濯機の設置方法を教えて、引っ越し屋さんは去っていく。

その状況を見た父は、んー、と排水管の飛び出ている高さを
測って、一言。

「7cmだな」

そうして、父はいそいそとリビングに戻っていく。

どうした父。そんなに急いで。

と、時計を見ると、9:55。
引っ越し屋さんも帰ったことだし、いったん旧家に戻って、
お掃除しないといけない。

というわけで母に電話し、今から帰る旨を告げ。。。

え?

電話している私の目に映ったのは、一生懸命チャンネルを
回している父。

いや、帰りますって、帰りますよ、父上。

と、合わせたチャンネルはなんとNHK。

・・・あ!

日曜の朝10時。
それは、父が世の中で一番好きなテレビ番組、
将棋トーナメントが始まる時間である。

でも、父もさすがに今から2時間将棋見る時間は
ないと判断したようだ。
すかさず、実家に電話する。

が。

でない!
と騒ぎだす父。
家にいるはずの妹が電話に出ないのだった。

将棋が録画予約できないじゃないか!
これだけで若干ご機嫌斜め。
さっきまでワンピースで結構ご機嫌だったのに。

じゃ、じゃあさ、と私は奥の手を差し出す。
身を切られる思いで。

「うちのテレビで、予約する?」

何しろ、うちのテレビは昨日届いたばかり。
私はまだほとんどテレビ使ってないし、もちろん
録画なんてまだやったこともない。

よって、うちのテレビ、記念すべき初録画番組が、
あろうことか、父の将棋番組になってしまうってことだ。

そんな私の思いを知ることもなく、父は、
「あ、それがいいや」
と言い、適当にリモコンいじくって、即座に録画開始。

がっかりした私と、ご機嫌がすっかり元に戻った父は、
それぞれの思いを抱えて旧家に戻る。

次回、引っ越しのその後。

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