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2009年10月18日 (日)

妹と、20世紀少年ファイナル。

あれは1年前の秋のこと。

妹と連れだって観に行った20世紀少年第1章

そのあまりにセンセーショナルな内容に、
私と妹は仲良く、「最後まで一緒に
見にいこーねtulip
と約束したのだった。

約束通り、今年の春だって、仲良く妹と連れだって第2章
観に行ったのだ。

それなのに。
それなのに。

あれから半年チョイで、私を取り巻く環境は
がらりと変わってしまった、と今更ながら
溜息をつく。

あの第2章からたった2ヶ月で、私との
約束をすべて放り出して、妹は田舎に
帰ってしまった。

そんでも、私はそのくらいのことじゃ、第3章を
一緒に見るといった約束は忘れていなかった。

だから、この前のシルバーウィークはわざわざ
田舎に帰って、休みをもてあそぶ妹と一緒に
映画見に行こうと思ったのに。

それなのに。

あのふとどきな妹ときたら、休み中、家で休みを
もてあそぶどころか、男のうちに入り浸って家に
帰ってすら来ない。

そ、そんな妹となんて、映画見に行くの、
こっちから、ね、願い下げだ!!

(完全に強がり)

というわけで、妹と縁を切った私は、金曜の
真夜中、女2人で20世紀少年ファイナルを観に行くことに
相成ったわけだ。

ウィークデーの終わり、2人で優雅に洋食食べたあと、
「けーんじくん、あーそーぼ!」って楽しげにスキップ
しながら映画館に向かう。

上映開始時間は夜21:00であり、上映時間が2時間半
であるから、このあと電車で帰らねばならないことを考えると、
この時間帯がぎりぎりである。

それにしても、前回妹と鑑賞してから半年以上。
登場人物が多すぎることもあり、映画の最初は前回までの
復習であったにしても、結構忘れちゃってるもんである。

それでもなんとか頭の奥で腐っている記憶を呼び戻して、
一生懸命話にくらいつく。

そうして話はエンドロールを終えてまだ続くのだが、
最後まで見てやっと気づいた。

このお話は、同じ浦沢直樹作の「モンスター」と同じ性質の
ものであったということに。

2つの作品に共通して言えるのは、
「自分で作り出してしまったモンスターを、自分の手で倒す」
というもの。

そして、さらに共通しているのは、
「モンスターは生まれた瞬間には分からない」
ということだ。

モンスターにおいては、患者として運ばれてきた子供を、
ドクターが助けるのだが、その時はまさかこの子が
モンスターだなんて気づきもしなかった。

それが、何年か後、青年となって再び現れたそのときの
子供は、そのとき面倒を見ていたドクターの患者を目の前で
殺して、自ら、自分がモンスターであることを暴露。

それと、同じ話が20世紀少年でも起こっていた。

ケンジの中では、すっかり忘れてしまうほどちんけな
出来事であった、幼いころの失敗。(犯罪?)

でもまさか、それによって、「ともだち」という名のモンスターが
生まれてしまうだなんて。

でも、モンスターは非常にすっきりしない展開で終わってゆく
(いや、あれもしかしてまだ終わってない?)のだが、こっちは
(映画版だけの追加シーンという話はよく聞くが)さわやかに
まとまってくれて、本当によかった。

印象的であったのは、エンドロールの終わりに、ケンジの
首っ玉にしがみついてカンナが号泣するシーン。

「氷の女王」とか言って強がって生きてきた、父親代わりの
ケンジと離れてからの17年間。

周りに味方が誰もいないわけじゃなかったけど、
生まれが複雑であったこともあり、一番の理解者の
ケンジおじちゃんがいない中で、たまりにたまった、
話せなかったこと、泣けなかったことが、一気に
噴出したのがあのときであったのだろう。

映画、と片づけてしまうよりは、一種のエンタテイメントである
20世紀少年では、声をあげてしまうことはあってもなかなか
泣けるシーンはないのであるが、ここだけは私も一緒に
ぽろぽろ来てしまったのだった。

はてさて。
20世紀少年も制覇したところで、次は「沈まぬ太陽」
24日から。

こちらは、エンタテイメントというよりは、戦後から高度成長期の
闇をめぐる、男たちのスペクタクルとでもいうのだろうか。

芸術の秋、映画の秋は、まだまだ終わる様子を見せない。

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