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2009年7月 5日 (日)

アラサーcello教室(1回目)

全身筋肉痛の体をひきずり、
眠い目をごしごしこすりながら、
たどり着いた新宿の空は、さっきまでの
曇り空にうっすらと太陽がさし始めて
とても眩しかった。

どうしてそんな筋肉痛かって。
どうしてそんなに眠いかって。

それは、、、まぁ、、、前日の夜、

・飲んで
・ボウリングやって
・ゲーセン行って
・ラーメン食べて
・終電乗り遅れて
・ダーツやって

・・・っていう、いわゆる一つの、不摂生の結果である。

だってしょうがないじゃない。
金曜の夜だもの。

そんな私が、今日から本格的にチェロの習い事。
って昨日飲みながら言ったらさんざ笑われた。

こんな不摂生なやつがどの面下げてチェロなんて
やるんだ
とか、男見つけたいならそんなマイナーな
楽器やらずに、バイオリンにしろ
とか。

違うもん。
そういう不摂生な生活から抜け出すために、
生活にメリハリをつけるためにチェロやるんだもん。
別に男見つけたいからとかじゃないもん。
人生のうるおいのためだもん。

って一生懸命反論してみるものの、その手には
カラージーマなる不思議な飲み物が握られていたため、
まったく説得力はなく。

そうしてみんなから大反対を受けながらも、
この前体験したチェロ教室は、めでたくグループレッスンの
最小催行人数であるところの3人が集まったため、
7月から開講となり、本日が1回目のレッスン。

さて、私と一緒にレッスンをするのは、この前一緒に
体験レッスンを受けたYさんというきれい系女子と、
Sさん、という主婦っぽいおねいさま。

体験レッスンのとき、Yさんはバイオリンも体験してから
考えますっていって、とりあえず入会はしなかったのだが、
次の週にやる予定だったバイオリンの体験レッスンは、
人数が集まらずあえなく中止になり、バイオリンをあきらめて、
私のクラスメイトになることを選んだのだそうだ。

Sさんは、おそらく私より15くらい年上の、おそらく主婦。
まだ私とYさんがチェロに出会っていない5月から、
一足早く個人レッスンをやっていて、人数が集まった
タイミングで合流してきたのだそうな。

そのほかに、本日は体験レッスンのおねいさんたちが
2名ほど集まり、5名でレッスンスタート。

備品にはアコースティックチェロが2つしかないので、
本日の私の楽器はサイレントチェロ

サイレントチェロっていうのは、チェロの骨組み
だけのやつで、本来はこいつにイヤホンつけて
静かに練習するわけだが、レッスンではこれに
スピーカーをつける。

しかしながら、こいつ、骨組みだけのくせに、意外に
ずっしりと重いのだ。
これなら普通の木のチェロのほうが軽い。
筋肉痛の体に、ずっしりとそいつは響いた。

そしてこの前と同じように、開放弦の練習。
D線とG線をとにかくロングトーンしながら、
先生に角度を直してもらう。

弦に直角にね、と言われて、その通りやっているはずなのだが、
どうも自分の思っている直角と先生の直角が合わないようで、
回ってくるたびに弓をくいっと回される。

うーん。

そしてロングトーンに納得いかないまま、次は指使い。
この前と全く変わらない練習メニュー。

指使いの練習だから、どうしても左手が
気になっちゃうと思うけど、大事なのはやっぱり
右手の角度、そのうち左手は勝手について
くるようになる
、って、先生は言うのだ。

そうは言っても、やっぱり気になるのは隣の人と
音が合わないこと。

先生がしるしつけてくれたところをしっかり押さえている
はずなのに、なぁんか思っているのとちょっと違う
音程の音が出てくる。

なんだろう、押さえている力がたりないんだろうか、と
どんどん押さえるのだが、そういうことじゃないようで。

先生曰く、どうやら上からおしつけるんじゃないのだそうな。
どっちかというよりは、弦の横からつかむように押さえる
のがよいらしい。
そうすれば、しっかりネックに弦がつかなくても、ちゃんと
した音が出るのだそうな。

そうして、結局コツがつかみきれないまま、この前と同じ
「月の光」を通していたら、あっという間に1時間。

中学の部活の勧誘では、まず1日目で1曲吹けない子は
いなかったと思う。

とりあえず楽器の鳴らし方を教えて、簡単に指使いを
教えて、その通り押せば、チューリップの1曲くらいなら
なんとなく吹けるようになって、みんな満足して帰って
いくのだ。

1日目で吹けちゃったよ、これなら入部しても楽勝だな、
とかぶつぶつ言いながら。

そういう満足感は、どうやら弦楽器では味わえないらしい。
指使いにちゃんとした目安がないから、音を作るという
作業に結構時間がかかる。

だって、指使いったって、まだD線の指しかやってないのだ。
弦をまたいで演奏できるようになるには、いったいどれほどの
時間がかかるのか。

そんな、納得いかない私たちを慰めようと思ったのか、
体験レッスンのおねいさんたちをひきこむためなのか。

もうレッスン時間はとっくに過ぎているのに、先生は
この前と同じ「白鳥」を、もう1回弾いてくれた。

またしても録音の伴奏に合わせた演奏だが、
この前と同様、私はどうしても朝の放送室を思い出して
しまって、またもや感極まってしまった。

そのあとちょっと自主練して帰る道すがら。
Yさんがぽつりと言った。
「先生のあの曲、テンションあがりますよねー」

やっぱりそうだよね。
あの曲聴くと、チェロやってて良かったと思う。
ってかあの曲弾けるようになりたいと思う。

でも、この日、先生が弾き終わったあと、体験レッスンの
おねいさんが質問したのだ。

「その曲は、どのくらいやれば弾けるようになりますか?」

「毎日2時間練習すれば、
4年くらいかなー」

毎日2時間×4年。
それは、時間のない社会人の私たちには到底
無理な課題であった。

ああ、放課後も夏休みも関係なく、毎日部活だけやってれば
よかったあの生活が懐かしい。

まぁでもともかく。
毎日は練習できないにしても、時間を見つけて
練習室借りて練習しようと心に決めて、私は
Yさんと別れ、またしても飲み会に向かった。

最近はみんな結婚し、奥さまになってしまった
大学の仲間とワインなど引っかけながら、ふと
思い出した。

そういえば、楽器をやってたときも、結局
不摂生な生活だったという衝撃の事実を。

チェロが人生のうるおいになったら、私は不摂生な
生活とは、さよならできるんだろうか。

自分が昨日言い放った一言に早速自信がなくなった、
土曜の夜のできごと。

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