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2009年5月 7日 (木)

最後の晩餐(牛蔵):2日目のお昼

そんな2日目。

無計画のあまり、1日目はあえなく失敗に終わった
わけだが、本日が、本当の、妹の東京最後の
晩餐。

姉としてはなんとしても、
妹に幻の焼肉を最後に食べさせて
やらねばならないわけだ。

・・・・・・ごめんなさい。
おねいちゃん、また大嘘つきました。

正しくは、私がなんとしても、妹が東京にいるうちに、
その焼肉屋の近くに住んでいるうちに、幻の焼肉を
味わって見たかった
わけだ。

と言うわけで、午前11:30
ねじをはずす工具が見つからない、と騒いでいる妹と
父を横目に、私と母はこっそり家を出た。

昨日の店員さんとの約束をしっかりと守って。

と、コンビニの角を曲がったところで、私と
母はその店の異変に気づいた。

既に、行列が店の外まではみ出して、若干曲がり角を
曲がらんばかりの雰囲気までかもし出しているではないか。

行列は、2階にある店の前から、階段下って外に
出て、曲がり角のちょい手前まで続いており、
その後ろに並んだ私たちからは、残念ながら
建物の中の勢いがどんだけになっているかは
計り知れないので、いったい何組の代表者が
いるかまではわからないのだが、彼らの何人かは、
明らかに暇つぶしのために、文庫本(なぜか漫画本は
いない)
を持参してきており、その事実から、素人に
してみても、なんだかすごくやな予感はひしひしと感じ
られるのであった。

ここでいったん、私は近くのスーパーに買い物にゆくため、
行列を母に任せて立ち去った。

10分後。
買い物を済ませて帰ると、母は外にいなかった。

見上げると、まだ12時になっていないのに、
母は階段の中腹まで進んでいた。

あれ。
受付は12時から、と聞いていたが、少し前倒し
してくれたんだろうか。

階段はせまく、あとから追いつくこともままらないので、
とりあえず外で待ってみることにする。

さらに10分がたち、そろそろ12時が過ぎた頃、とうとう
階段の頂点までたどり着いた母は、一人で見知らぬ
土地で行列に並んでいるという孤独に耐えられなくなったのか、
外の私を手招きした。

既に何組かは受付を済ませたようだが、母の前には
少なくとも30人は並んでいた。

しかも、彼らは、友達同士でやってきて、わきゃわきゃと
じゃんけん大会をしながら行列をやり過ごす、なんて
浮かれたことはやっていない。
どうやらみんな、各団体から、代表として1人で
派遣された猛者たちのようである。

さて、列の先頭では、店長の方と猛者が交渉を行って
いる。

どうやら、早い者勝ちで、来たい時間を店長にお知らせし、
空いていればその時間に予約を入れてもらい、前の席が
空きそうなところで、それぞれの携帯に連絡を入れてもらう、
というシステムになっているようだ。

そして、夕方の6時とか7時とかはもっとも人気のある
時間帯らしく、みんなの交渉の様子を見ていると、
私と母が受け付けるよりずっと前に、この時間帯は
売切れてしまったようであった。

そういえば、父たちはどうしているだろうか。
まったく帰って来ない私と母に、いい加減気づいている
頃ではないだろうか。

電話をすると、父は外でタバコを一服していた。

状況を伝えると、あきれ声で父は言った。

「そいつらは、いったいこの休日の昼間に何してるんだ。
夕飯の心配以外、こいつらやることないのか。
もう全員、田舎に帰省させてしまえ」

確かに、何かがおかしい。
人間、生きるために食べるのであって、
決して、食べるために生きてるわけ
じゃないのだ。

しかし、少なくとも今この行列の中においては、
みんな、夜に焼肉を食べるために今並んでいるので
あり、明らかに食べるために生きている
ことになる。

深い。焼肉行列って、深いわぁ。

とか父の名言に酔っているうちに、時計は12:30を
過ぎ、そしてやっと、私と母の順番がやってきた。

とりあえず、私はチャレンジしてみる。

「あのぉ、6時頃は・・・」

「いやぁ、・・・」と困る店長さん。

「あ、すみません、もう埋まってしまいましたよね」
と、すかさず引き下がってしまうチキンな私。

「じゃあ、空いているところというと・・・」

「店が4:15開店なので、そこならあと少し空いてます。
でも、その後だと、おそらく
8:30とか9:00頃に電話で
呼び出すくらいしか・・・」

4:15・・・
それじゃまるでおやつじゃないか。

今行列に並んでいるおかげでまだお昼も食べてないと
いうのに、4:15から夕飯として肉を食えと。

じゃあ、9:00にしようかな、というのは、夜更かし
都会っ子の意見であるが、田舎者の母にしてみれば、
そんな真夜中にご飯だなんて耐えられないらしい。

「じゃあ、4:15で」

と、隣から母が口を出す。

ええ?早いよ絶対。おなかすかせないとおいしく
肉を召し上がれないじゃないか。

と思って、私は少しでも時間を遅くしようと再度
交渉を試みる。

「あ、あのぉ、じゃ、じゃあ、4:30頃きても
よろしいでしょうか。」

「いいですけど、初回は6:15までですよ。
4:30に来ても」

食べ放題でもないのに2時間限定なのですね、店長様。

「じゃ、いいです、、、4:15に来ます」

と、携帯電話の番号を教え、すごすごと退散する母と娘。

焼肉の道はまだまだ遠い。

次回、まさかの3回目。
次こそ、焼肉にありつけるのか。

焼肉問屋 牛蔵 (焼肉 / 富士見台、中村橋)
★★★★★ 5.0

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