ジェネラル・ルージュ
小春日和の土曜日。
せっかくの3連休なのに昨日の休日出勤以外はとくに
やることもなかった私は、先日の宣言通り、早速、
たった一人で家から歩いてとしまえんの映画館に
やってきていた。
(お前、何週連チャンで映画観てんだよ!っていう苦情は
受け付けません)
特にすんごい観たい映画があったわけじゃないんだけど、
3連休、休日出勤とか人の結婚式の準備ばかりじゃ
つまらない。
なんか自分のためになることをやらねば、と思って
衝動的に朝映画館のWebを観て、観たいけども誰を
誘ってもあまりのってこないだろう、というやつを
選んだら、「ジェネラル・ルージュの凱旋」
になった。
なぜ誰ものってこないと思ったかって。
それは、1年前のこと。
私と友達は、「チーム・バチスタの栄光」で、
同じ白鳥・田口ペアに痛い目にあわされて
いるからだ。
それなのに、もう一回観に来てしまったのは、
白鳥・田口ペアのためじゃなく、速水先生が
堺雅人だったからだ。
ジェネラル・ルージュが堺雅人だなんて、
TBSもなかなかツウな配役をしてくれる。
そんな期待と諦めがないまぜになったなか、
映画は始まった。
映画はなんというか、やっぱり田口先生が
若くて女子、という大きなハンデを抱えている
ところもあって、周辺情報は原作とかなり
かわっている。
たとえば、田口先生と速水先生は原作では
同期だったのに、映画では初対面だし、
リスクマネジメント委員会と倫理委員会は
映画ではごっちゃ混ぜになってしまってるし、
ワープロ打ちの告発文書はなぜか白鳥の
ところに届いちゃうし、よく分からないけど
周辺で殺人事件まで起こってしまうわけで。
そこに、冒頭はやっぱり結子タンのソフトボール
シーンがお決まりのように入ってしまっており、
原作愛好者としては「なめてんのか」と思う
ところもまぁ多々あるわけだが、今回は、肝心の
物語の芯のところはちょっと悔しいけどしっかりと
伝わってきて、なんというか、最後にやってきた
ドクターヘリを見ながら、私は一人で号泣して
しまった。
そして、そんな速水先生の奮闘ぶりを見ながら
私は一昨日の送別会のことを思い出していた。
早期退職ってことで、若干早めに退職することと
なった、新米のころお世話になった課長さんは、
わがままな若者たち(といっても彼らもいい大人の
年だったけど)を影から支えて、好きなようにさせて
くれる、この映画で言うと、ちょうど
花房看護師長みたいな役割の課長さん
であった。
だから、そんな課長さんにお世話になった人々を
集めてみたら、次から次へとわがまま
ジェネラルみたいなおっさんたちがわらわらと
やってきた。
そんなわがままジェネラルたちのかつての
やんちゃな話を聞きながら、私はふと思ったのだった。
最近、こういう人たちが少なくなってきたなぁと。
私が新入社員だった頃には、良くも悪くも、
わがままジェネラルなおじさまたちが、周りに
たくさんいたのだった。
でも、ほんとうに悪いだけのおっさんもいたけれども、
彼らの多くは、1つちゃんとした信念をもっていた。
そして、それを実現するためなら、多少常識から
外れても、人に迷惑かけても、敵を作っても
かまわないくらいの気概が感じられたのだった。
それはまるで、多少規則から外れても、
「ひとりでも多くの人を救う」ために爆走する
速水先生のように。
それが最近はどうであろう。
法律だ、コンプライアンスだ、と周辺環境に
振り回されて、おっさんたちが、なんとチキンに
なってしまったことであろう。
若いころは持っていたはずの信念が、周りの
厳しい環境に締め付けられてどこかに飛んで
いってしまい、「この案件は、リスク高いから、
やめようね」っていうセリフばかりが耳に付き、
でも、会社自体がそういう環境に振り回されて
チキンになってしまっているから、そんなセリフを
はいちゃうようなチキン上司ばかりが出世して、
その下の若者たちもそれを見習ってどんどん
チキンが増えていく。
それはまるで、
黒崎教授→沼田教授→小峰準教授
の負の連鎖のように。
世のチキンたちよ、常に退職願を胸ポケットに
入れて仕事する、速水先生のような気概を
見習え!
沼田先生と三船事務長の自己保身のためだけの
計画が暴露された時、私はそう、心の中で叫んだ。
そして、映画の最後、速水先生はどうなるのか、
というのは、ここでは内緒にしておくけど、
私がとってもすっきりして映画館を出た、という
ことだけは言っておこう。
それにしても、ひとりで映画観ると、あんまり人目を
気にせずに泣けてとてもストレス発散になる。
なんか癖になりそうだな、おひとり様映画館。
あ。あれ。
そういえば、私、おひとり様は好きじゃないって
言ってから、まだ半年もたってないような。。。
お、おかしいな。
あ。そうそう。
別に、2人で観に行っても号泣できるくらい
心を許せる人がいれば、全然2人で映画行っても
大丈夫だし、そうしたいのはやまやまなのよ。
心を許せる人がいれば、ね。



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