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2008年11月18日 (火)

駅伝と義理と忠誠心(2)

さてさて。
大人たちの醜い応酬を見ていられなくて
アップに出かけた私たちであったが、何しろ
タスキをつなげられるかどうか微妙なラインで
あるからにして、アップごときで疲れてしまうのは
大変もったいない。
MOTTAINAI

というわけで、おそらく走り出したところから500mも
いかないところにある橋の下まで行ったところで、
早々にアップを終えて、引き返す私たち。

と。
アップから帰って来た私たちを待っていたのは、
この日一番の義理の応酬であった。

ちなみに、アップが終わったこのころ、
大会的には、「楽しく走ろう会」という、個人の5km
レースが始まったところであり、駅伝大会はこれが
終わったあとなので、駅伝そのもののスタート時間
まではあと30分くらいある、という状況である。

それなのに。

「じゃあ、私は用があるのでこれで。」

と言ったのは、わざわざわが子までひきつれて
やってきた課長様。

え。あんた何しに来たのよ。
駅伝の応援に来たんじゃないのかよ。
それなのに、駅伝始まる前に帰るって、どういうことだよ。

課長は、そんな私たちの非難の目など全く気にならない様子で、
部長様たちにご挨拶をしてそそくさと引き揚げていった。

あまりの事態に言葉もなく見送る私たち。

・・・いや、個人的には肩の荷がちょっぴり下りた感じで
よいのだが、本当にお前はそれでよいのか、と思ったのだ。
そんな、200%部下への義理と上司への忠誠心で
やってきました
的な印象をばっちり残すことは、
応援に来ないことよりよほどイメージダウンだと
いうことを、わかっていないのだろうか。

とか呆れているうちに、気づけばスタート地点のあたりが
賑わってきている。
さて、走るかね。
もう大人たちの世界の出来事はしばらく忘れよう。

ちなみに、駅伝のチームは5人編成。
1走が5km(2周)を走って、あとの4人はそれぞれ2.5kmだ。

そして、私は4走。
昨日やっと順番が確定したところだけど。

と。
気づくと横にはえらい部長様がおり、
なにやら名簿らしきものを必死で見ている。

部長様。
老眼でそんなもの見てたら、ドライアイになってしまいますよ。
(ハチャメチャ)

そして名簿を指さしながら、部長様はおっしゃった。

「君の走る区には●●部の▲▲部長がいるから、
気をつけるように」

・・・追い越さないように気をつけろと。
ここでも、上司への忠誠心ですか。
でも、そんな人の顔、私知りませんよ。
だいたい会社も違うじゃないですか。
禿げてるからすぐわかるったって、この大会そもそも
平均年齢が結構高くて、そういう人口も多いじゃないですか。

なんて、口には出さないけどね。
私だって大人だから。

さてさて。
そんなことしてる間に、気づけば3走の人が走り出しており、
私も急いでスタート地点に向かう。

人ごみをかき分けて何とか前の人からタスキをもらって、
私は走り出した。
醜い応酬なんて忘れようと、人ごみの中を結構な勢いで。

でも、橋を過ぎて応援の人がいなくなると、急に疲れが
出てくる。
男女混合チームなので、気づけば私の周りを走っているのは
男性ばかり。
当たり前の如く体力が違いすぎるので、どんどんどんどん
追い抜かれていく。

最初のうちはそれでも思うのだ。
追い抜かれて悔しいと。
せめてこいつの背中は絶対見逃すまいと。

しかし、何人もの背中が通り過ぎていくと、さすがに
どの背中を狙えばよいのか分からなくなり、途方に
くれてくる。

極め付けには、私より1つ遅いはずのアンカー(5走)の
人たちにも追い抜かれ、周回遅れかよ!と思ったあたりで
私はいい意味であきらめた。

無理はしちゃいけない。
リズムを乱されちゃいけない。
昔陸上部だった母から習ったじゃないか。
ス、ス、ハ、ハ、吸って吸って、吐いて吐いて、
呼吸法を。

こんな気持ちいい、ぽかぽか陽気の青空の下、
何を急ぐというのだ。
はははは、はははは。
はーはー、はーはー。(もう息上がってる)

と、折り返し地点を通り過ぎ、再び橋をくぐると、
そこには知り合いが結構たくさんおり、みんななぜか、
必死で走る私に話しかけてくるのだ。

私が走ってるのが、なんだか珍しいらしい。

そして、なぜか私も息は上がってるはずなのに、
普通に答えてしまうのだ。

何で走ってるんだろうねー、私にもよく
わかんないんだよー
って。

それが、私の余裕に見えたんだろうか。
周りの要求はどんどんエスカレートしていく。

「手を振るんだ!お辞儀しろ!」

なになに?選挙?

そしてやめればいいのに、私の体も言われるがままに勝手に
動いてしまう。

最終的に手を振りながらゴール!

・・・何やってるんだ私。
大したタイムでもないくせに。。。

ま、何はともあれ、手を振りながらのゴールの瞬間は、
なんともすがすがしいものであった。

再びあの大人たちの所にもどるまでは。

私がゴールして少しして、アンカーの人たちも走り終えた
その瞬間、義理でやってきたえらくないほうの部長様は、
これで自分の義務は果たしたと言わんばかりに、即座に
言い放ったのだ。

「じゃ、僕は用事があるので、これで」

・・・お前もかよ。
今からお疲れ様!ってここでビールを一杯づつ
空けてから打ち上げに行くというのに、今この盛り上がっている
瞬間に、帰るのかよ。

そんな部長様の帰ってゆく背中を見ながらのビールは、
なんともほろ苦い味がした。

私はまだまだ、そんな義理と忠誠心の応援団の一員には
ならないぞ。
あくまでもすがすがしく走る側に居続けないといけないんだ。
と、春の駅伝大会も走る側で出ようと決めた、日曜の午後。

ちなみに、初駅伝のタイム:13分41秒
手を振る暇があるなら、もう少し真面目に走れ。

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